日本のチャイルドシートはアメリカでも使えるか?カーシート購入のあれこれ。
こんにちは、ゆんです。
アメリカで生活を始めるにあたり、気になっていたことの一つにチャイルドシートをどうするかという問題がありました。
駐在先のカリフォルニア州は特に交通安全に対する法律が厳しく、空港からホテルまでの移動にも8歳未満の子供にはチャイルドシートが絶対に必要です。
経験上、タクシーやUberに乗ろうとしても運転手さんから断られます。
唯一バスならチャイルドシートを用意しなくても乗れますが、大荷物を抱えたまま子連れでのバス移動はあまりに過酷ですよね。
そのため、何らかの方法でチャイルドシートを用意しなくてはなりませんでした。
そこで、日本国内で事前にチャイルドシートを入手する方法を調べてみました!
今回は、アメリカのチャイルドシート事情について、「アメリカで使うチャイルドシートは日本国内で調達できるか」や「アメリカで購入したチャイルドシートを日本で使用できるか」など気になった事をまとめます。
アメリカで使用可能なチャイルドシートは日本国内では入手できない
まず、安全基準の違いについて確認します。アメリカで使用するチャイルドシートは、アメリカの安全基準『FMVSS213』を満たしている必要があります。
一方、日本のチャイルドシートはヨーロッパの安全基準『ECE R44/04』を採用しているため、日本で認可されているからといって必ずしもアメリカで使えるとは限りません。
あくまでもアメリカの安全基準をクリアした商品が必要になるわけですね。
そこで、日本・アメリカ双方の安全基準を満たすチャイルドシートが日本国内に存在するかどうか、二大メーカーの<アップリカ>と<コンビ>に問い合わせてみました。
回答は下記の通りです。
現在、弊社が取扱いしておりますチャイルドシートは、ヨーロッパ基準に適合した製品のみになります。従いまして、アメリカの安全基準に適合した製品のお取り扱いがございません。
アップリカ回答より一部抜粋
日本のコンビで販売をしているチャイルドシートで、アメリカの安全基準の「FMVSS213」には適合している製品はございません。
コンビ回答より一部抜粋
げげ!つまりは、アメリカで使えるチャイルドシートは日本国内では購入できないって事じゃん!!
少なくともこの二社では取り扱っていないそうなので、恐らく他のメーカーにも取り扱いはないんだろう(という推測で)と、日本での入手を諦めました。
なお、コンビについては、アメリカの安全基準「FMVSS213」に適合する商品をコンビUSAで購入できると、補足的な回答がありました。
コンビUSAのチャイルドシートを確認したい方はこちらからどうぞ。
そういうわけで、どうしても渡米前にチャイルドシートを用意したい場合はフリマやオークションを利用するしかないというのが私の結論です。
ちなみに、我が家での渡米直後の移動は夫の会社の方にチャイルドシートをお借りして、その足でチャイルドシート付きのレンタカーを借りに行くという流れでした。
ベイエリアではチャイルドシート付きのUberも手配できないようなので(そういうオプションを設定できない?)、知人にチャイルドシートを借りるか事前に購入してもらっておくかが現実的だと思います。
アメリカでチャイルドシートを購入するなら…
さて、ではチャイルドシートを現地で購入する場合について少しお話します。アメリカではチャイルドシートの事を「car seat(カーシート)」と言います。
子供の年齢に応じて、おおよそ3種類に分けられます。
Infantタイプ | 新生児〜1歳未満 |
---|---|
Convertibleタイプ | 乳幼児〜未就学児 |
Boosterタイプ | 学童 |
なお、カリフォルニア州では2歳になるまでは後ろ向きの設置が義務化されているので、注意してください。
さて、では各タイプ別に実際の商品を載せておきます。
Infantタイプ
アメリカで新生児用のカーシートと言えば、下記のようなベビーカーの一部がそのままカーシートになるタイプが人気です。このタイプなら、車で寝入った赤ちゃんをそのまま室内に運べるので、赤ちゃんにもお母さんにも優しいです。
実際に私の周りにいる駐在ママさんのうち、アメリカでベビーカーを購入した人のほとんどがこの型を使っています。
私はチャイルドシートから降ろす度に起きて泣かれていたので、とっても羨ましいです!
Convertibleタイプ
前向きにも後ろ向きにも設置できる乳幼児向けのタイプです。私たちは、渡米当時1歳0か月だった息子用にこのタイプを購入しました。
駐在期間中(1〜4歳)は使い続けられるものでできるだけ安く抑えたいと考えていたのですが、米国カーシートが日本でも使用可能だと分かり、新生児から学童まで長く使えるAll-in-oneタイプを購入することになりました。
そして口コミなどを参考に、我が家が選んだのはGracoの『4Ever DLX 4-in-1 Car Seat』です。
写真のように、前向きでも後ろ向きでも設置でき、ブースターとしても使えます。これで約$300です。
カーシート卒業までこれ1台で済んでしまうのに、$300ってとってもお買い得だと思いませんか?!(ちなみにamazonなら$270でもっと安かった泣)
これはやっぱりチャイルドシートに対する意識や普及率の違いが影響しているんでしょうか。
日本のチャイルドシートなら新生児~4歳まで使えるようなタイプでさえ、5~6万くらいはしていた気がします。
Boosterタイプ
大人用のシートベルトを使えるように座高を高くするタイプです。このタイプは日本でもよく見かけますよね。
購入できる場所
カーシートの主な購入場所はAmazonやTargetではないでしょうか。私たちは実際に現物を見て買いたかったので、ネットで下調べをした上でTargetへ行きました。
当初は上質なシートが魅力で口コミが高評価のBritax製品が気になっていたのですが、実際に触ってみると他社製品でも品質の違いはさほど気になりませんでした。
というわけで、機能性と価格を考慮して、我が家ではGracoのオールインワン・カーシトを採用!!
ところで、カーシートについて、当初は短い期間だけ使えるものを安く買いたいと考えていたのですが、色々と調べるうちに長期で使える良いものを購入することに気が変わりました。
その理由は、アメリカのチャイルドシートには、日本でも使用できるものがあるということが分かったからです。
海外のチャイルドシートは日本で使用可能!?
国土交通省によると、他国のチャイルドシートで一部安全基準を満たす製品は日本でも使用可能と記載があります。諸外国の技術基準の内、ECE R44及びFMVSS No.213に適合しているものは、国土交通省の技術基準と同等と認め、適合するものとしています。
国土交通省より引用
先述した通り、「FMVSS No.213」が米国安全基準のことを指すため、アメリカで購入するカーシートは基本的に日本でも使用できるということになります。
つまり、日本で購入したチャイルドシートはアメリカでは使えないけれど、アメリカで購入したカーシート(FMVSS No.213に適合するもの)は日本でも使用できるというわけです。
そういうわけで、我が家では日本に持ち帰って使用することを前提にGracoの製品を購入しました。
Gracoのカーシートは、公式HP内の安全基準についてやQ&Aに記載がある通り、全製品でFMVSS No.213に適合しており、日本でも使用できます。
気になることは何でも調べてみるものだな~と思ったのでした。